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  • 2012.10.01 Monday
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『ぢごぷり 1巻』木尾士目

(アフタヌーンKC/講談社)

子供ができるとか作るとか、そういうことが絵空事では全くなく、普通に現実問題として目の前にある年齢と状況の人間としては、たいへん面白く、色々考えを巡らせながら読んだ。

実際に本書を読む前に、アマゾンのレビューを見てしまったので、それはそれはもう、どれほど恐ろしい鬱漫画なのか…とドキドキしながら読み進めたのだけど、描かれている出来事自体は、ただただ新生児の育児の様子で、別にとりたてて「鬱」というほどでもないな、と感じた。でもまだ1巻なので、これからどんどん鬱展開になるのかもしれないけど…父親(?)の話も出てきたしね。

私の親しい友達で子持ちの人は2人いるのだけど、どちらと会って話しても、母親としての諸々の力、みたいなものは、実際に経験してこそ身につくものなのだろうなぁ、と思う。私もわりと子育てのことは考えるし、それこそもう、どれだけ大変でつらくて不自由なものか、自分の知る限りの情報でもってシミュレーションしてみたりもするのだけど、やっぱりそれは空想でしかないんだろうなぁ。

とりあえず、赤ん坊の本泣きって怖いよね。姪が赤ちゃんだった頃に、短い間だけど同居したことがある身としては、そこは本当にかなめと同感…。本当に、母親がいないときに泣き出されると、泣きすぎで死んじゃうんじゃないかとオロオロしてしまう。首がすわるまでは怖くて抱っこもできなかったし…うおー、こんなヘタレで、いざ子供ができたとき大丈夫なのか、私!? でも、姪や友達の子供を間近に見て、そういう怖さを経験できているのは、良いことなのかもしれない。あゆみみたいに、若くて何の経験も情報もなくて母親になったら、すごく神経質になるのも無理もないと思うし。あ、ひょっとして、母親だって慣れるまでは同じように恐怖を感じているってことなのかな…。

神経質といえば、子持ちの友達のうちの1人は、かなり几帳面で神経質なところのある子で、余計なお世話ながら内心ちょっと心配していたのだけど、最近会ったら、すごくおおらかな感じで子供に接していて、「ああ、母親になるってこういうことなのかなぁ」としみじみと思ったのだった。

そんなふうに、子育てや母親ってことを色々考えながら読んだけど、学生時代の話とか、キャラクターの背景が見えてきたら、この作品はどういうものになるのか、とても興味深い。

自意識過剰人間には自然体って難しい

今日は美容院に行って髪を切ってきたのだけど、担当してくれた若い男の美容師さん(私よりも年下!自分が歳をとったような気がしてしまう!)と、ヴィジュアル系バンドの話でひとしきり盛り上がった後、漫画の話になった。すると、美容師さんがさらりと「『ヤマトナデシコ七変化』とか好きですね」と言ったので、なんだか好感を持ってしまった。屈託なく「好き」って言えるのって良いよね(男性が少女漫画を読むことに対してとかね)。私は、自分の趣味を隠さないスタンスをとっているけど、逆にそのことを意識しすぎてしまうところがあるので、もっと本当に自然に「漫画好き」とか「腐女子」とかでいられればいいなあ、と思う。オタク的な趣味って偏見を持たれがちだということがよくわかっているので、つい「オタク、腐女子で何が悪い!」って力を入れてしまう部分があるけど、実際には、美容師さんがそうだったように、特にオタクではない人の方が、オタク的な趣味に対しても構えずに自然にいられるんだろうなぁ。

『V・B・ローズ 14巻』日高万里

(花とゆめCOMICS/白泉社)

少々更新の間隔があいてしまいました。病気だったわけでも、ものすごく忙しかったわけでもないんですが…。今後も無理せずマイペース更新でいきますので、よろしくお願いします。(なるべく3日に1回くらいは更新したいと思ってはいるんですけど)


さて、なんだか長く続いた『V・B・ローズ』もこの14巻で完結。やっぱりラストは結婚だったかぁ。

あんまり何も考えずに気楽に読めて、それはそれで良かったのだけど…さすがに終盤の数巻くらいは漫画としてはかなり苦しかったように思う。作者がキャラクターに愛着を持って楽しく描くことと、読者を楽しませることとは別の話よねぇ、と…。日高万里の漫画の、キャラクター同士の仲の良さや、楽しげな掛け合いは、大きな魅力ではあるけど、それは物語の中の息抜きやコメディの要素として入るからこそクスリと笑えるのであって、そればかりをただ垂れ流しにされても、読んでいて戸惑ってしまう。内輪ネタで盛り上がっている様子を延々と見せられているようで、作中でキャラが楽しそうにしていればいるほど、読んでるこっちとしては距離を感じてしまった。しっかりした本編があったうえでの番外編がああいうノリだったとしたら、とても楽しめるだろうけど。

日高万里の描くキャラクターがとても好きなので、それだけにもったいないと思う。皆可愛いし、良い子だし、実際に友達だったら楽しいだろうと思う。でも、友達じゃないのだ。読者をおいてきぼりにされては困る。

うーん、文句を並べたけど、まあこういう軽い読み物だと割り切って読んでいたので、それなりには楽しませてもらった(でもやっぱり終盤はちょっとひどいと思ったけど…漫画表現の出来自体も)。しかもイラストファンブックもちょっと欲しかったりして…。だって日高万里の絵が好きなんだよぅ。しかもあげはのウェディングドレスの実写写真があるとか! そういうの見たいじゃない! でも、たいした思い入れもないのにファンブックなんて買っても、1回見れば満足して手放しちゃうだろうなぁ…と自分で予想がつくので困る。ここは我慢した方が良いんだろうなぁ。



◆12巻の感想はこちら
◆11巻の感想はこちら

『童貞先生!』天城れの

(ジュネコミックス・ピアスシリーズ/マガジン・マガジン)

ピアスのアホエロBLって全力感があって好きだなぁ。天城れののコミックスは何冊か読んだことがあるけど、今のところこの『童貞先生!』が一番好き。なんか手加減無しというか、イっちゃってるというか…。あとがきで作者自身が書いている通り「描いた時どうかしてた」としか思えないトンデモBL揃い。あまりのバカバカしさに、読んでて感心してしまった。よくもこんなアホな設定を考えるものだなぁ! アホBLは好きでちょこちょこ読んでいるけど、こんなに「スゴい!」と思ったのは結構久しぶりかも。紅蓮ナオミの『おしおき学園』を読んだとき以来くらい…?

中でも表題作は全生徒性欲丸出しなのが可笑しかった。「血気盛んで精液ほとばしる思春期の生徒達」って…(笑) あの学校(私立黒薔薇学園)を舞台にしたシリーズを描いてほしい〜。キャラクターは毎回違ってていいから、黒薔薇学園シリーズで。あの学校の設定は単発で終わらせるにはもったいないよね!

設定がスゴいという点では『裸眼鏡にさせないで』もかなりのものだったな。真面目にバカなことをやるのって面白い! 「どうしよう 愛しさが止まらない…っ」のコマはめちゃめちゃ笑った。アホや、こいつら(笑) いろんなBL漫画に出てくる変なエロ会社を一覧にしたら面白いだろうなー。

2009年6月の購入予定

予定は未定。必ず買うとは限らないけど多分買うであろう漫画のリストです。
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『リスランタンプティフルール』さかもと麻乃

(まんがタイムKRコミックス YELL!series/芳文社)

お嬢様学園物ふんわり百合漫画。

表紙ではそこまで思わなかったのだけど、巻頭のカラーページを一目見て「なんて可愛い絵だろう!」と一気にテンションが上がった。綺麗なアーモンド形の目、ふわふわの髪の毛、やわらかそうな頬、ほっそりとした体…ああ、正に「小さな花の精」たる女の子たちの可愛らしさよ!

私はBLについてはかなり何でも楽しんで読む方なんだけど、百合についてはけっこう保守的な好みなので、こういう典型的なお嬢様学園物って好き。しかも、ただ明るいだけじゃなくて、女の子らしい心の暗い部分が描かれているのが特に大好物なので、その点でもこの作品には満足できた。

可愛い女の子がたくさん出てきて華やかで楽しかったけど、せっかくこれだけ人数が出ているので、もっと長く続いてほしかったなぁ、と思った。どうなんだろう、予定通りの終了だったのかなあ? それとも、掲載誌休刊に伴って途中で締めたのかな? もし、途中終了だったのだとしても、上手くまとめてあって、綺麗に終わってはいると思うけど…ああ、すごく絵もキャラクターも雰囲気も好きだから、もっともっと読みたかったなあ! 笹井さんと都野ちゃんとの絡みももっと見たかった。きっと、だんだん仲良くなれると思うんだ、あの2人! それで桐宮先輩がまた嫉妬したりして…そんな桐宮先輩をマリィさんがにこにこしながらからかったりして…あああー、本当にもっと読みたかった!

『ニッポン擬人化』(drapアンソロジー/コアマガジン)

『47都道府県4コマ ボーイズラブコミックアンソロジー』というサブタイトルの通り、都道府県をそれぞれ擬人化してカップリング遊びしようという本。今大人気の『ヘタリア』の都道府県版のような感じ…?(ヘタリアはBLというわけではないけど)

基本は1県につき2ページで、簡単なキャラクター紹介(その都道府県の紹介)と、4コマ漫画が3本。北海道、東京、神奈川、愛知、大阪、福岡については4〜6ページとちょっと優遇されている。まあ、大都市があるし人口も多かろうし、他県の人にもイメージが伝わりやすいだろうから、こうなるのもわかる気はする。やっぱり、ページ数の多いところの方が面白くなりやすい感じではあった。4コマ3本ではあっさりしすぎているかな。

ただ、ヘタリアと違うのは、この『ニッポン擬人化』の方はアンソロジーなので、都道府県ごとに違う作家が描いていて、漫画としてそれぞれが完全に独立しているところ。統一された世界観、キャラクター設定でこういう企画をやったらもっと面白いだろうなあ、と思う。けど、1人の作家が47都道府県(つまり47人のキャラクター)をきちんとキャラ立ちさせて、偏りなく恋愛模様を描こうとしたら、ものすごく大変だし、ものすごく長大な作品になるだろうから、まず無理だろうとも思う。各都道府県すべてに詳しくないと描けないしね。でも、面白そうだから、誰か地理の得意な作家さんが描いてくれないかなぁ。

BLとしてすごく面白いかというと、それほどでもないけど、企画自体は面白味があるし、ある種のネタとしては充分楽しめた。これをきっかけに、自分ではこれまで考えたことのなかった「都道府県擬人化」という新しい萌え視点も与えてもらったことだし。こういう企画は、完成度を高くするのが大変だし、それで批判を浴びることもあるかもしれないけど、個人的希望としては色々新しいことをやってほしいなあ、と思う。もちろん、ユニークで完成度も高ければそれが一番良いんだけど。

『たぷたぷ だいあり』坂田靖子

たぷたぷ だいあり
坂田靖子
(朝日新聞出版)

エッセイ漫画。月見ダンゴから始まって、季節の行事や食べ物の話がどんどん続く。1回2ページの短い漫画だから、どこでも読みやめられるのだけど、何となく後を引いて、次の話も次の話も…と読み続けてしまった。

最初は気づかなかったけど、パソコンの話が出たところで、おや随分と昔の話のようだぞ?と気づく(何せ、WINDOWS95が出て…などと書いてあるのだ)。初出の記載がないので詳しくはわからないけど、あとがき(本編の後に収録の『たぷたぷだいありについて』)によると、「20世紀から21世紀にかけて『まんがくらぶ』に連載させてもらったマンガです」とのこと。なるほど、1回2ページならまとまるまでに随分かかったのだろうなあ。

食べ物の話が多いのでそれほど時代は感じないのだけど、O-157とかダイオキシンとか環境ホルモンとか、時事ネタはやはり懐かしいなー、という感じ。しかし、そこでやや意外に感じたのは、坂田靖子がそういう事態(報道)にかなり反応していることだ。例えば、「環境ホルモンが危険なので、プラスチックや樹脂や発泡スチロール容器を電子レンジにかけるのはやめて下さい」という報道に、愛用のポットとカップがプラスチック製であることまで気にし始めてしまう、といった具合。私は坂田作品はこの本と先月発売された『海に行かないか』しか読んだことがないのだけど、何となく、そういうことに対しておおらかな人のようなイメージを持っていたので、かなり意外だった。イメージなんてのは当てにならないものだ。(私自身がその手のことをあまり気にしない方なので、余計にそう感じたのかもしれないし)

でも、そのことがマイナスになったわけじゃなくて、『海に行かないか』を読んで抱いた興味がさらにふくらんだ感じなので、他のコミックスも探して読んでみよう。私が坂田靖子を知ったのは最近のことだけど、たくさん作品を発表しているベテランの作家さんなので、じわじわ集めて楽しむことにしよう。



◆『海に行かないか』の感想はこちら

『初恋指南 2巻』やぶうち優

初恋指南 2巻
やぶうち優
(ちゅちゅコミックス/小学館)

怖! みゅーずさん、怖!

みゅーずと賢人が2人して深刻そうに、昼ドラばりの愛憎劇を繰り広げているのに、その中心にいるはずの南央がシリアスになりきらないのが可笑しかった。3作目制作に向けて「がんばるぞー!」と拳を握る南央ちゃんと、隣のページのみゅーずと賢人との対比にちょっと笑ってしまった。その前向きさが南央ちゃんの良いところだ。彼女のまっすぐさ、ポジティブさが賢人を、そしてみゅーずをも救うことになれば良いな、と思う。1巻時点では、みゅーずは南央と賢人以外の人にはそつなく接しているのかと思っていたけど、担当編集者への言葉といい、パーティーでの婚約披露といい、いちいち他人に疎まれるような言動をとっているのを見て、逆にかわいそうになってきた。そういうのって自分を不幸にするだけだよー…。

一読したときには、1巻に比べて漫画制作にかかわる内容が減ったかな、と感じたのだけど、感想を書くにあたって読み直してみると、投稿時代とは違うデビューしてから新人が突き当たる出来事が色々描かれていて、漫画家志望の少女達には興味深く読まれたことだろうと思う。

恋愛に関しては、小中学生向きの漫画だからなぁ…と感じること多々。いかにもな演出の連続に、読んでいて照れる! でも、ヒロインが複数の男の子から好かれる少女漫画の王道を、ここから学びとるのね! それにしても、そういう少女漫画って、ヒロインが読者の反発を買いやすいものだけど、南央ちゃんはあまり反感を持たれていないのではないかな、と思う。…うーん、まあ、私は元々ヒロインモテモテ漫画が大好きなので、私の感覚なんぞ当てにならないけど…。賢人と新見くんも、どっちもイイよね(笑) たいてい、クールタイプの本命と、ちょっと軽い第2候補とだと、私は優しい第2候補の方を好きになっちゃうんだけど、この漫画はどっちの男の子もそれぞれ好き。何より、賢人もクールなばかりでなくてちゃんと優しいし、南央ちゃんにきちんと自分の気持ちを伝えてくれたから…。「当て馬の方が良い男じゃないか」という、少女漫画にありがちな違和感を払拭していて良いね。(いや、まだまだ新見くんを当て馬扱いするのは早すぎるぞ!?)



◆1巻の感想はこちら

『女装少年アンソロジー』(ガンガンコミックスアンソロジー/スクウェア・エニックス)

今回から、ある程度大人向け(エロ)の内容を含んだ感想は折り畳んでおくことにしましたので、本文は「続きを読む」からご覧ください。過去の感想記事も順次そのように直していく予定です。
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