スポンサーサイト

  • 2012.10.01 Monday
  • -
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

一定期間更新がないため広告を表示しています


ゴールの見えない旅に出る

積読本を差し置いて、新田一実のあの大長編シリーズの再読を始めてしまいました。いやー、つい最近、新田一実の新作が発売される夢を見たんで、無性に読みたくなったんですよ。(ファンなのです…)
ちなみにどんな夢だったかというと、本屋の棚の前に竜憲が立っていて、新田一実の新作が出ているよ、と私に教えてくれる、というものでした。目が覚めてから、思わずネット書店をチェックしてしまった(笑)

でも、このシリーズって全部で50冊くらいあるよねー。果たして最後まで読み通せるのか? ま、他の本や漫画も読みつつ、のんびりやるですよ。

サナギさん 1〜3巻 施川ユウキ

サナギさん 1〜3巻
施川ユウキ
(少年チャンピオン・コミックス/秋田書店)

面白いー! 声上げて笑って読んだ後、弟に読ませ、友達にも猛プッシュしてしまった。でも、3巻まで古本で買ったんだけどね…。4巻以降は新刊で買うよ!

普段から何となく感じているけどうまく形(言葉)に出来ずにいたことを、すくい上げて見せてくれる感じが、気持ちいい。そうだそうだと膝を打つこともしばしば。
思いつきを会話の中で発展させていって大笑いするこの感じ、覚えがあると思ったら、子供の頃の兄弟間のお喋りだ。くだらない思いつきをどんどん転がして、しょっちゅう笑い話をしていた気がする。今は面白いことなんてそうは思いつかない。あの頃は発想力がみがかれていたんだなぁ。やっぱり日常の刺激って大切なんだなぁ。


でも、当然そんなネタばかりではなくて、ああっそんなこと考えもしなかった!っていうネタも多々ありました。けど、言われてみればそうだな…と思える。
小さなひっかかりを捉えて形にして見せる力があるって、本当にすごい。
今出てる4巻と5巻も買ってこなきゃ。

星は歌う 2巻 高屋奈月

星は歌う 2巻
高屋奈月
(花とゆめCOMICS/白泉社)

1巻を読んだ段階では、面白いとも面白くないとも言いがたい感じだったのだけど、2巻を読んで、やっぱり面白いな、と思った。でもまだ物語の核心に触れるところまでは行ってなくて、何がお話の軸なのかも判然としない。端々で匂わされているあれやこれやが、薄暗く作中を覆っていて、不安を掻き立てられる。

明るい話じゃなさそうなのは1巻から分かっていたけれど、こんなに早々に笑顔の奥の陰が描かれるとは思っていなかった。特に、せーちゃんのキャラが、1巻時点で私が抱いていた印象とは異なっていて、少し驚いた。フルバの魚ちゃん花ちゃんのような、主人公にとっては絶対的な味方の役割だと思い込んでいたのだけど、もっと複雑な存在のようだ。
せーちゃんに限らず、主要な登場人物が皆、1巻とは違う面を見せていて、がらりと世界が違って見えた。考えてみれば、フルバにしたって、皆話の進行に連れて新しい顔を見せていったのだけど、それはゆっくりとしたやり方だったので、これほどのインパクトではなかったのかもしれない。


2巻の最初の柱で作者が述べているけど、サクヤが次第に可愛らしくなっていってる様子にすっかり感心してしまった。やはりプロの作家さんの表現力ってすごい!(ま、サクヤは1巻から可愛かったけどね!)

最近、学校に馴染めない主人公の漫画を立て続けにいくつも読んでしまって、少々しんどかった(^_^;
でも、どれも面白いんだよなぁ。だいたい、感情移入に伴う“しんどさ”を感じるくらい入り込んで読んでるんだから、面白くないわけがないんだけど。

アベックパンチ 2巻 タイム涼介

アベックパンチ 2巻
タイム涼介
(BEAM COMIX/エンターブレイン)

1巻読了時からは想像もつかない展開の連続。いや、ヒラマサがアベックで力を発揮してチャンピオンとの対戦にこぎつけるってのは予想通りなんだけど、その大筋を描き出すエピソードのひとつひとつが、こちらが無意識に描いていた想定を裏切って動いていく。

1巻ではイサキとヒラマサは互いが最上の相棒で、始終2人でつるんでいて、ここからアベックって…どーするんだ?(何せヒラマサはアレだし)と思っていたけど、こう来たか! 恋なんていつだって突然訪れるものさ。いよいよ男と女の物語になってきましたな。

一言もしゃべらないのに、コルビーナの魅力的なこと! そのコルビーナ、大変なところで巻またぎになってるけど、どうなっちゃうんだ!?

もともと先を予想しながら読むのは得意でないし、偶然の積み重ねに転がるように変わっていく世界を楽しませてもらおう。
「運命だのストーリーだの蹴散らして……」そう、思うけれど、でも、運命と言いたくもなるね。意味有りげな偶然のことを運命って言うんじゃないか?

なんて、読みながら心の中でイサキに語りかけたりしちゃうのであった。詩的って伝染するな(笑)

BGM VOL.6(東京漫画社)

毎号面白いけど、今号は特に楽しめた気がする。この短期連載作品が次々に始まっては終わる形式はなかなか良いのかもしれない。毎号、新連載作品のウキウキと最終回作品の盛り上がりとで、総じてテンション高く読めるのじゃないかしら。
では、以下各作品の感想。ネタバレ有り。
続きを読む >>

千一秒物語 トジツキハジメ

千一秒物語
トジツキハジメ
(GUSH COMICS/海王社)

トジツキハジメについて、初めて読んだ作品がツボ過ぎて、それ以降に読んだ作品に微妙にハマりきれない、というようなことを書きましたが(詳しくはこちら)、この『千一秒物語』は良かった。作者自身が述べている通り、「何もない青春がいいんじゃん」「女の子はかわいく強く 男の子はバカでやんちゃがかっこいい」という作品であり、それが非常に私好みだった、ということでしょう。

主人公の千乃介は超能力で他人の心が読めるけど、そんな派手な設定の割にそれが主題ではなくて、ただ恋と勉強と友情と、普通の高校生らしい日常が描かれている。だからって、超能力云々が全く余計な設定かというとそうでもない。このバランス感覚が面白いなぁ。
まあ、超能力については、なけりゃないで話の組み立てようはあったでしょうが、千の事故と能力に対して一が抱く責任感のような、微妙な感情の揺れが良かったので、個人的にはあの設定は有りだと思う。


自分自身が田舎育ちだから、描かれる情景が懐かしかった。特に、千と一が2人過ごす夏の家の様子が。私の実家の玄関も、あんな木枠に磨りガラスの引き戸だし(当然鍵なんてない)。夏には家中の障子と襖を開け放って、風を通す。射し込む日の光に焼け付いて、触れないほど熱くなる縁側や板張りの廊下。
何度か挟まれる空を描いたコマや、トーンで薄暗く表現された室内が素晴らしい質感で、立ちこめる夏らしい濃い空気を感じるほどだ。光や陰影を上手く表現した作品は、それだけで画面が何倍も美しく、現実味と幻想的な郷愁との両方を感じることが出来る。
夏の情景だけでなくて、各話の空と光の表現が、きちんとその季節の空気を伝えていて、すごく臨場感があった。

近頃気付いたのは、私はどうやら方言が好きだということ。特に西日本の。自分も西の人間なので、自然に読めるし、さっき挙げたような現実味と郷愁を感じられる。まあ、田舎が好きなんだな、結局。


以下、少々ネタバレも有りつつ、内容について。
続きを読む >>

あこがれ 細川智栄子あんど芙〜みん

あこがれ 全5巻
細川智栄子あんど芙〜みん
(講談社漫画文庫)

初出の記載がないのではっきり分からないけど、裏表紙の作品紹介によれば昭和40年代に少女フレンドに連載された作品。
デザイナーを志す千穂が、色々な辛い目に遭いながらも人気スターの上月光との恋愛を成就させる話。

これでもかとばかりに怒濤のように押し寄せる不幸の数々に、読んでいて息をつく暇もない。まさに波乱万丈の物語。古い漫画だからなのか、作者の作風によるものなのか、強引な展開の連続で、はじめはツッコミを入れながら面白がって見る目線が勝っていたのだけど、次第に作品世界にグイグイ引き込まれてしまった。

特に後半は千穂と加代の友情が印象深かった。2人で千穂の17歳の誕生日を祝う場面なんて、グッときた。
「加代ねっ いつか いつかきっと千穂ちゃんをしあわせにしてあげる」って、加代ちゃん、それはプロポーズだよ! もうあんたら付き合っちゃいなよ! と、ついついツッコミ入れちゃったけど(笑)
少女が2人逆境に堪えながら、互いの手をとり頬寄せ合う姿の美しいことよ。友情萌えかつ百合もたしなむ私には、感動とともに萌えを掻き立てられる名場面でございました。


少し気になったのが、最終盤のたたみかけるような展開のはやさと、もう一悶着あるのではと思わせた伏線のいくつかが、結局何事もなくスルーされてしまったこと。物語の本筋はきちんと解決されていて、全く問題ないのだけど、いくつか予定していたエピソードを削ったのではないかしら。
でも、すでにそれまでに充分過ぎるほど千穂は苦労していたし、あれ以上横恋慕されたりして光と引き離される展開が続いても、飽きてしまったかもしれない。そう思うと、あのくらいで決着がついて、丁度良かったのかな、と思う。

有無を言わせない勢いがあって、目が離せなくなる作品。読みごたえがあって充実した読書が出来ました。


◆『王家の紋章(文庫版)14巻』の感想はこちら

カルバニア物語 1〜10巻 TONO

カルバニア物語 1〜10巻
TONO
(Chara COMICS/徳間書店)

前々から興味はあったのだけど、古本屋でセールがあった折に10巻までまとめ買いしてしまいました。いやぁ面白い! 最新刊の11巻も近い内に買わなきゃ! もちろん新刊書店できっちり定価で買いますよー。

キャラクターの多い漫画なのに、お話が分かりやすかった。長編だと、一気読みでも途中で話が分からなくなって前の部分を読み返したりすることが多いんだけど、そういうことがなかった。いっぺんにどっと人物が出てこないで、話の進行に連れて少しずつ新キャラが増えるので整理しやすかったし、各キャラのエピソードがわりとまんべんなく描かれているので、どのキャラも印象深く、誰だか忘れてしまうということがなかった。

コメディパートは楽しく読めるし、シリアスな話も、説教くささやわざとらしさを感じさせず、素直に読めた。涙を流すほどではなかったが、何度もうるっと来てしまった。
タニアもエキューも、他のキャラクターも、皆人間的に成長していく、その様が見ていて気持ち良い。うーん、直接的に成長を感じるというより、読んでいて、ふと、タニアもエキューも立派になったなぁ、と気付くといった感じか。

男だから女だから、ということと、家族のことと、恋愛とか人の気持ちのことと、描かれているそれらのことは、当たり前だけど物語世界の常識と私の常識とは全く違っていて、だからこそ、各キャラのままならない思いのもどかしさに、すごく感情移入しながら読んだ。
でも、本当に嫌な人って出てこないから、却って難しいんだな、と思う。自分の思いを貫き自由に振る舞うこと、幸せに生きること、誰かの幸せを願うこと…何がワガママで何が不当な束縛なのか、きっと誰にとっても難しいことなんだろうな。女王や貴族のように、守るものが多ければ、それは余計にきっと。


最初は、タニア可愛いなー、と思っていたけど、いまやすっかりたくましくなられて。どちらかというとエキューの方が可愛らしいのじゃないかしら。2人がじゃれあってるのが楽しそうで可愛くて和む。でもエキューとライアンのことも応援してるよ! そしてエキューのパパが素敵。10巻の『公爵の日』の話には感動してしまった。パパの優しさにももちろんだけど、人心をつかむってのはこういうことなんだなぁ、と感銘を受けた。このまま幸せになってほしい。11巻ではどうなってるんだろ。

ファンタジウム 1〜2巻 杉本亜未

ファンタジウム 1〜2巻
杉本亜未
(モーニングKC/講談社)

いつもろくな感想が書けているわけじゃないけど、今回は特にひどい内容で申し訳ないです。と、最初にことわっておきます。

2月に2巻が発売されたときに、1,2巻まとめて買ったのだけど、パラ見しただけで積み本にしてました。パラ見の段階で、「あ、これは軽く読める内容じゃないぞ」と確信したので、心身ともに調子が良いときに読むことにしていたのでした。
と、いうか、個人的な色々が刺激されるだろうなー、という確信、でしょうか。今日は天気も良いし、気分も良いので思い切って読みましたが、やっぱり刺激されましたね。

とても良く出来ていて、面白く、考えさせられる…というのか、考えを巡らせずにいられない漫画です。
でも、本筋とは微妙に違うのだろうな、という部分で冷静に読むことが出来なかったので、また調子の良いときを見計らって再読したいと思います。時間はかかっても、自分の存在が透明になるくらいまで何度も読んで、作品そのもののことをもっと考えたい。とても面白い漫画だから、そうでないともったいない。

明るい話、というわけではないけど、読後感が悪くないのが良いです。読み終えて、不思議にじわじわと気力がわいてくる気さえします。

さくらんぼジャムを作った その2

その1の続きです。
続きを読む >>

calendar
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< May 2008 >>
sponsored links
selected entries
categories
archives
recent comment
recommend
links
profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM