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  • 2012.10.01 Monday
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ドラゴンキラー売ります 海原育人

ドラゴンキラー売ります
海原育人
(C★NOVELSファンタジア/中央公論新社)

完結巻です。とりあえず完結、ということらしいですが。あとがきによると「このシリーズの今後に関しましては、またいつかお会いする日が来るかもしれませんが、現在のところは未定です」だそう。
正直もう少し長いシリーズになるのかと思っていましたが、この3巻で綺麗にまとまっていて結構満足。

帯にある通り「愛と涙の最終巻」でございました、ええ。ココってばリリィに首ったけじゃあないですか。
では、以下ネタバレ有りの感想です。
今回は、マルクト帝国から、皇女アルマを取り戻すために複数のドラゴンキラーがココたちのもとに送り込まれて来る。
しかしそのドラゴンキラーたちも決して一枚岩ではなく、それぞれの思惑が交錯する中で、ココは相手の真意を推測して巧く立ち回りつつ戦うことを余儀なくされる。

まあ、そんなのは争いごとの中では当然なのかもしれないけど、敵味方がぐるぐるする話って割と好きなので読んでいて楽しかった。

誰が味方なのか、どこまで相手の言うことを信じても大丈夫か、自分の手札で相手をこちらに付けることが出来るか…実際、その真っ只中にいたら堪ったもんじゃないだろうけど、見ている分には非常に面白い。
話のつくりとしては、読者には各人物の考えがある程度見える書き方になっているので、読んでいて分かりづらいということはない。

キャラクターのバックボーンが明かされることで、味方ではない人物にもそれなりに感情移入してしまうので、なんだか切ない場面も多々。
ドラゴンキラーというのは哀しいものであるなあ、と思う。

大変な力を持っていて、厚遇されてはいるのだろうけど、結局人間扱いされていない。竜を食って、いずれは竜になって、そして食われる。
人為的に作り出されているものである以上、そうなのはシリーズの初めから分かっていたことのはずなんだけど、やっぱり具体的に見せ付けられると嫌なものだ。

竜の肉を前にそれを当然のことのように振る舞うイグレットと、嫌悪に震えるココとの対比が鮮烈だった。この場面が、後のジンの死に様を際立たせていると思う。

そして、この巻はこれまでになく男女の情愛の描かれた巻だった。
ココとリリィ、イグレットとアルマ、パーマーとアズリル。それぞれ読んでいてとても楽しませて貰いました。

まあ、ココはもうリリィにベタ惚れですね。自分のやり方を曲げても、敵の手に落ちたリリィを救おうとする姿はいじらしいと言うか何と言うか…。

「畜生畜生畜生! ああ決めた。俺は決めたぞ。殺してやる。絶対に殺してやる。他の誰にも渡さねえ。お前は俺が殺してやる」

ここからリリィを追い詰めて結局殺さずに立ち去るまでの流れが、少々ベタだけどすごく良かった。
死にたくない、死なないためにはリリィを殺すしかない、と決心したはずだったのに、いつの間にか、リリィを殺す理由がすり替わっていってる。
人を傷つけるのを嫌っていたリリィが躊躇なく力を振るっていること、そしてココに対して「人間」と呼び掛けたことが堪え難かったのだと思う。そんなリリィの姿を見ることが。

もう、クライマックスシーンでは小っ恥ずかしい台詞のオンパレードですよ。
リリィの記憶が消えてしまうものと思って言ったココの告白…あのときリリィが正気だったとは、この先ココはリリィに頭上がらなくなっちゃいましたね(^^ゞ

そしてそしてアズリルファンには嬉しいアズリルの活躍も見られますよ。敵としてですけど。
ずっと謎めいた存在だったけど、今回の活躍でますます謎が深まったような。是非とも続編をいつか書いていただいて、アズリルの過去なんかにも触れてほしいなあ。
アズリル&パーマー編、とかね。このコンビというかカップルというか好きなんです。二人とも我が道を行きまくってるとことか。あそこまで二人の世界に入られるとむしろ清々しいというか、もっといちゃつけ!くらいな(笑)

ああー、今回で一応完結だけど、楽しいシリーズだったなあ。
竜の設定も面白いし。今回出てきた雷竜の能力も面白かった。人体に流れる電気信号を食って動きを阻害する、なんて私にはまず思いつかない。
こういう、思いもよらない世界を見せてくれる話って大好き。結構、設定好きなのです。
次回作は魔法使い、ということで、どんな世界になるのか楽しみです。

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