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  • 2012.10.01 Monday
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バッドエンドカタログ(東京漫画社)

テーマがバッドエンドということで、物凄くドロドロした悲劇的なものを想像していたので、案外明るいというか、読みやすいものが多かったな、という印象。バッドエンドへの持っていき方に苦慮したのか、やや落ちが弱い作品がいくつかあったように思う。

初読時は、悪くはないけどすごく良いわけでもない作品が多く感じて、いつもよりやや低調かな、と思ったのだけど、この感想を書くにあたって読み返してみると、いや、なかなか良作揃いだぞ。

以下、各作品別の感想です。ネタバレ有り。
『エンドレスワールド』蛇龍どくろ

表現が独特で、色々挑戦している感じがして興味深い。見開き黒一色にはドキリとさせられた。ラストシーンに、ああ、そういうことなのか…と思いつつ、哀しみのような感情がひたひたと静かに胸に滲む。そして、比べれば残される者の悲しみの激しいことを思う。


『minun musiikki』ヤマシタトモコ

これは良かった。やっぱり雰囲気系の短編が上手い作家さんだなぁ。モノローグに頼りすぎていないのも好感が持てる。だからこそラストのモノローグがよく効いていて印象深い。
清重に電話をかけた布木の表情、足元に散らばるタバコやライターが、寂しい。それが清重には見えないことが、切ない。こんなに救われたがっているのに。「もう何もかもがどうでもよくなる」という文章に注目するなら、これはハッピーエンドなのかもしれない、と感じた。


『出口のない場所』TATSUKI

テーマがバッドエンドと聞いて思い浮かべたイメージに1番近かったのがこれ。ありがちなストーリー、とも思うけれど、その物語の中にひとりひとりの違った人生があるのだ、と改めて思った。自分の学生時代を思い出した。友達が自分のために泣いてくれたことも。
子供は、水槽の中のように狭い世界にいて、息苦しくなれば、あとは破滅しかないと思ってしまう…。外の世界に救い出すことは出来なくても、哲大は、本当は潤を見ていたのに。いや、何も見えなくなっている潤に、少しでも何かを見せてあげることが出来たかもしれないのに。悲劇的なラストを知った上で読み返すと、2人でテトラを見ている場面が、その時点では有りえた救いの可能性の隠喩に見えて悲しい。


『王子の恋』彩景でりこ

まさかバッドエンドカタログで笑わせてもらえるとは。確かに鈴くんの容姿がたまらん可愛い。個人的に某バンドの某さんをちょっと思い出したり。多分ヴィジュアル系好き(か、好きだった)人は、それぞれ思い浮かべたんでは。
冥の痛々しさに、バンド系音楽誌の友達募集欄にたまに載っているイタい投稿文を思い出した。ああいうの書いてるのってこういう人なのかも…。
これは冥のその後(例えば新しい恋とか)や、鈴と戒トの話とかも読みたいなぁ。


『三千世界の烏を殺し、』たうみまゆ

「まんじゅうこわい」に結び付けるのはちと強引に感じた。けど、それ以外は雰囲気があって結構好き。アヤの表情が魅力的。大川にはあんなに感情をぶちまけているのに、熊田に対しては素直になれない様が、とても可愛かった。


『おやすみ、サリー』雲田はるこ

これは好き。サリーさんのキャラが良い。昔(80年代くらい?)の少女漫画っぽい印象を受けた。赤石路代の初期の頃とか。ちょっとワルっぽくてミステリアスな感じの男性キャラ、引き裂かれる2人、ってのが、そんな感じだなぁ、とか。


『小鳩が一羽、巣立つ日に。』北別府ニカ

この作家さんの作品は、だいたい私の好みとは少し外れていて、今回もそうだったのだけど、何故かいつも心に引っ掛かる。それほど面白いと思わなかった作品って、頭の中をさらりと通り過ぎていって、印象が薄いものだけど、どうも北別府ニカ作品は胸に何かを残していく。それを捕まえることが出来れば、もっとこの作家さんの魅力がわかるのかもしれない。人気のある作家さんなのに、それがよくわからないままなのは如何にも勿体ないもの。
眼鏡の彼が良かった。彼の話も読んでみたい。


『箱』加東セツコ

これって世間的というか現実的にはバッドエンドだけど、BL的にはハッピーエンド…? なんとなくイメージで、加東セツコはもうどうにも救いのないバッドエンドを描くんじゃないか、と予想していたのだけど、外れたかな。


『Mr&Msコンビニ』阿仁谷ユイジ

今号で1番好きな作品。ズバ抜けて良かった。阿仁谷ユイジ、びっくりするくらいどんどん漫画が上手くなっていってるような…。
南原の気持ちも、秋名の気持ちも伝わってくるから、どっちも悪いと思えなくて、だから切ない。恋の苦しみが、美しいばかりでないエゴが、そんなのも全部人を好きな想いの内なんだとばかりに、ぐいぐい迫ってくる。最後の海の場面、泣ける。
ああ、このシリーズがもうすぐ単行本で読めるなんて(『ミスターコンビニエンス』7/15発売予定)! 考えただけで嬉しすぎて震えてしまう! 間違いなく今年のBLコミックのマイベスト候補だぁ!

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  • 2012.10.01 Monday
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